免疫とは
免疫とは、ウイルスなどの外敵や体内で発生した異常細胞を排除して、身体を守っていく仕組みのことです。自己の細胞は攻撃せずに、外から侵入してきた病原体や異常細胞のみを攻撃する性質があります。
加齢や生活習慣が乱れると免疫力が下がる原因となります。免疫力が低下した状態では、病気にかかりやすくなったり、健康面におけるリスクが高まります。また、体内で発生するがんを抑制する力が弱くなり、がんを増殖させる要因へと繋がります。逆に、免疫力を高めれば、風邪や感染症になりにくくなり、高い確率でがんの発生を防ぐことが可能です。
免疫には「自然免疫」と「獲得免疫」と呼ばれる2種類があります。自然免疫とは、生まれつき身体に備わっている仕組みです。身体に侵入してきた病原体をいち早く見つけて取り除こうとする働きで、免疫機能の最前線で私達の身体を守ってくれています。獲得免疫とは、侵入してきた病原体に合わせて、それぞれの抗体を作って、攻撃する後天的な仕組みです。反応するのに時間がかかりますが、次に同じ病原体が侵入したときには、記憶している抗体を使って、迅速かつ強力に反応します。
この自然免疫と獲得免疫が協力して、病原体や異常細胞を排除しています。
免疫療法とは
免疫療法とは、血液から取り出した免疫細胞を培養・活性化し、体内に戻すことで免疫力を高める治療です。ガンの予防やガンの再発予防、また、他の病気にかかりにくい身体作りを目的としています。薬物と違い、病原体が耐性を得る可能性がほとんどなく、副作用も少ないので、身体の負担が極めて少ないのが特徴です。
免疫療法で期待できる効果
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ウイルス感染症やがんなどの予防ができる
活性化した免疫細胞が身体中をめぐるため、免疫力が高まり、病原体や異常細胞を排除します。がんに対して再発・転移にも有効性が高いと考えられており「第4のがん治療法」と呼ばれることもあります。
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身体の内側から綺麗に
免疫力が低下すると、肌のバリア機能が弱まり肌荒れや炎症が起こりやすくなるなど美容面でもマイナスに働きます。免疫力を高めることで、新陳代謝が向上しターンオーバー正常化による、肌質改善・美肌効果・エイジングケア効果が期待できます。
幹細胞療法の
メリット
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異物や異常細胞のみを攻撃する
免疫療法は、免疫細胞に対して異物や異常細胞だけを攻撃する力を与えるものです。したがって、正常な細胞には影響がありません。
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副作用のリスク・身体への負担が少ない
ご自身の採取した血液の中から免疫細胞を取り出し治療に用いるため、副作用のリスクが極めて低い治療法です。また、身体に大きな傷をつけることなく免疫細胞を採取できるので、出血や感染症、痛みなどのリスクを最小限に抑えられます。
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通院による治療が可能
例えば、抗がん剤治療では強い副作用によって長期入院を余儀なくされることがありますが、免疫療法は採血・点滴によりおこなうため身体的、精神的負担がほとんどなく、通院による治療が可能です。入院の必要がないため生活リズムを保ちながら治療ができ、生活の質を維持することができます。